世界は、思い込みの上に静かに組み上がっている。
誰が置いたのか曖昧なまま、
その前提は日常の基礎構造のように振る舞い続ける。
“普通”という単語は、
ほとんどの場合、発信源のない引用にすぎない。
“常識”もまた、再検証されることなく流通する中古品だ。
前提は、風景の一部として擬態する。
見えないものは、疑われない。
疑われないものは、更新されない。
そのまま放置されることで、
可能性よりも“手順”が優先される世界ができあがる。
前提が一つ外れると、
世界は大きな音を立てずに形を変える。
正しさの輪郭が揺らぎ、
選択肢の数だけ“別の現実”が立ち上がる。
再解釈は破壊ではない。
ただ、見え方が別の構造へ移動するだけだ。
この場所は、
その移動の痕跡を記録するための場所。
世界を説明するためではなく、
世界が再構築される瞬間を観測するためにある。
Kai としての最初の断片は、
その静かな変化の始点として置いておく。
